神戸ゆかりの美術館×神戸ファッション美術館 合同開催の
(以下、ドール写真は皆無だが、美しいものの記録として残すことにした。)
(続き)
上は展示作品中、唯一、撮影可となっていた「龍神」。
蛍光塗料が使用されていて、白い滝がブラックライトで青く輝いている。
展示されていた作品の大多数は六曲一双の屏風絵や襖絵。
作品として、その大きさが心地良かった。
図録と一緒に購入したチケットホルダー。作品名は
「朝」(1994 雪肌麻紙 天然岩絵の具、ゴールドアフレア 81.0×161.0cm)
襖絵に比べれば小さく感じてしまう。
それでも暗緑色と金色の対比の美しさは格別だった。
佇んでいる鹿の群れを眺めながら、辺りを支配する静寂と共に、
王朝の歌人が歌の材として取り上げた鹿の声を想った。
上は神戸ファッション美術館の名誉館長となっているコシノヒロコ氏の作品。
入館してすぐの小さな部屋の中。
ギリシア悲劇やDUNEを思わせる雰囲気に圧倒される。
撮影可。
レンズを一種類しか持ってきていなかったのが悔やまれてならなかった。
美しいものを自らの手で創り出す素晴らしさ。
しかし、その背後には、何故か、人知れぬ修羅があるように思われた。
上は二つの美術館の最寄駅、アイランドセンター駅近辺。
そして下は一駅北に戻って、小磯良平記念美術館辺り。
ポートレートを野外撮影するなら_という設定でロケハンした格好になる。
帰りは、アイランド北口から六甲ライナーに乗り、一つ北の南魚崎で下車。
菊正宗酒造記念館へ。
引籠りがちになって、めったにしない外出であるのに、
室内展示の様子に目を奪われてしまう。
仄暗い空間の中に浮かぶ輝きを見ながら、自宅でのドール撮影を考えていた。
三種類の利き酒を頂いて、外へ出た。
野外撮影ロケハンの眼差しは一応覚えていた。
歩き回った為に、また腰が痛くなっていて、なんだか目が痒い。
10時前には堪えきれなくなって目を閉じた。
一夜明けて、季節外れの黄砂が来ていたのを知って、
腑に落ちた気分になっている。