6月20日の記事 "Akiko: Echo of dull sound" の補遺。
と言うよりは、使わなかった画像の幾つかを集めたもの。
(続き)
先の本編では、鏡の世界が主となっていたが、
これは鏡を介さない元の姿。
背景の薄暗さは同じでも、画像の濁りは少ないのではないかと考える。
思えば、私が撮影する彼女の画像は、
こんなふうに小暗い美しさを強調するものが多かった。
上は、これまでに作った彼女のフォトブック。
全て一冊か二冊の発注で、自分用以外はオークションに掛けたり
贈呈していて、人目に触れたのは僅かな機会のみ。
前のブログを非公開にしてしまった今、改めて検索するのも難しい。
下段左端の貢を少しばかり捲ってみる。
無論、明るいものもあるのだが、この下のポスターのようには写せないし、
ワイアートギャラリーで初めて実物を見た時の
明るく柔らかな印象からも程遠いものになってしまう。
ひと頃、それが気になって仕方がなかったが、
今は、私以外の人が知りえない彼女のプロフィールを
見つけるつもりでカメラを向けている。
どんな人形も、
一緒に過ごした時間と共に、別の貌を見せるようになる。
人形との触れ合いが長い人なら誰もが知っていて、ただそれを
大っぴらには口にしないだけのことなのだ。