"Yuzuki: Pale green" の薄緑のドレスを Iris に着せてみた。
レースの長袖ブラウスを付け加えているのは
彼女のボディがクッションドールであるからに他ならない。
(続き)
手前の窓と奥の窓はカーテン代わりに別の色の布を掛けている。
通過してくる光が別の色になるのは、その為だ。
画像によっては、何とも言えない不思議な陰翳が加わり、
見せかけだけの奥行も感じられるようになる。
広角ズームで撮っていることも、
アスペクト比 16:9 の画面には効果的であるのが分かる。
よしさらば、
最後の19音が口を衝いて出てくる。
気持ちの上では「癡夢」で歌われているような
密室の中に私は居るのだけれど…。
うち
そが上に垂れぬる
この頃の有明の詩には、
機械仕掛けの神が登場してもおかしくないような
仮面劇のような雰囲気がある。
そんなことを思いながら学生時代を過ごしたのは
1年次、ギリシア研究の基礎ゼミに偶々在籍したからなのかもしれない。
語句の変遷を確認するために、大学の図書館から
「有明詩集」を借り出してみたら、私の前の利用は大正12年だった。
その間の空白を考えながら、50年以上前の利用者がどんな人物だったのか
そして次に、誰かがこの詩集を手にするのは、何年後のことになるのか
想いを巡らせていた。
世の中の時間の流れから隔絶して存在する一冊の書物
その不思議さに心打たれたのを憶えている。
arte145 の夕珠のような匂いはないものの、
美しいレースと薄緑のドレスに包まれた彼女の傍にいると、
私だけが知っている幻の芳香を嗅いだような気持ちにもなっていた。