前のブログの最後の記事 "Yuzuki: Some variations" の続き。
チュチュのスカートふうのものを取り去っている。
(続き)
60年代に画家のモデルを務めていたという或る女性のこと。
勿論、ドガの踊り子の絵や「エトワール」、
ブロンズ彫刻に衣装を着せたあの「14歳の小さな踊り子」のことも。
画家がパステル使いであったことへの犯人とコロンボのやり取りまで…。
とりとめもない想いを辿っている内に、
カメラの向こうの空気が変わったように見えた。
雲間から陽が射して、それまでとは光の量が違っただけなのかもしれない。
しかし私には、部屋の中の透明度が変わったように見えた。
平行法や交差法で立体視が成功したときのような
不思議な透明感だった。
スカートを取り去ってみれば、綺麗に脚を揃えて座っているのが分かる。
10年以上も前のシリコンドールでは、こんなふうには出来なかった。
椅子に座らせたままになっている 164cm の超弩級の子も脚は開いたまま。
31kg という重量にも閉口したが、
膝を閉じることができないことへの落胆も大きかった。
撮影が終われば、余計なストレスを軽減するために、
この子も脚を少し開いた状態に戻してやるのだけれど。
扱いの難しい大きなシリコンドール。
ゆったりしたブラウスを着せてやっても大丈夫かな。